外注費・固定費の見直し

会社のサブスク見直しは明細から。使わない月額を1年払い続けた私の手順

元役員(年商1億→20億)中小企業7社の顧問AI導入のコンサル10件

会社のサブスク(月額や年額で払い続けるサービス)の見直しは、12か月分の通帳とカードの明細から全部を1枚の表に並べ、「使っている人」の名前が書けない行を探すところから始めます。私自身、月額で入れた業務システムを、開かなくなってからも1年間払い続けました。この記事では、その失敗から作った表の作り方と、解約する・残すの判断基準を書きます。

使わない月額を1年払い続けたのは、止める理由を探していなかったから

私が1年間払い続けたのは、値段を知らなかったからではありません。使っていないのに、止めるかどうかを考える場面がなかったからです。

この経験から、今は「気づいたら見直す」ではなく、表にして全部を目の前に出すやり方にしています。

サブスクを全部並べる手順

1. 12か月分の通帳とカードの明細を用意する

会社の口座の通帳と、会社で使っているクレジットカードの明細を、12か月分さかのぼって用意します。1か月分だと、年に1回払うものが抜けます。

社長個人のカードで会社のサービスを払っている場合は、そちらも見ます。

2. 毎月同じ日に、同じ金額が出ている行を拾う

明細を上から見て、毎月同じ日に同じ金額が出ている行に印をつけます。年に1回、同じ月に出ている行も拾います。

拾っていくと、1時間かからずに並びます。表は20行を超えることが多いです。

3. 6つの列の表にする

紙でもエクセルでもかまいません。列は次の6つです。

列書くこと見るポイント
契約の名前サービス名。分からなければ明細の表記のまま明細の表記から中身が分からない行は、それ自体が見直しの候補
月額毎月いくらか。税込か税別かも書く人数分で払っているものは、人数も書く
年額月額×12月5,000円は小さく見えるが、年6万円と書くと見え方が変わる
更新月次に自動で更新される月更新が済むと、また1年動かせないことがある
解約を言う期限更新の何か月前までに知らせる決まりか契約書や利用規約に書いてある
使っている人名前を書く書けない行が出てくる。ここがいちばん大事な列

4. 「使っている人」が書けない行に印をつける

最後の列で名前が書けなかった行に、印をつけます。人が増えるたびに人数分を足して、辞めた人の分がそのまま残っている、というのもここで見つかります。

解約するか、残すかの判断基準

印がついた行を、次の表に当てはめます。止めるかどうかより先に、「なぜ残っているか」を見ます。

行の状態判断の目安
使っている人の名前が書けない止める候補。ただし、止めたあと誰がその仕事をやるかを先に決める
人数分で払っていて、辞めた人・使っていない人の分がある契約は残して、人数を減らす
同じことができるサービスを2つ払っているどちらか1つにまとめる
1年に一度も使っていないが、止まったら困るもの(保守・サポートなど)保険として残す判断はあり得る。同じ機械やシステムに二重で入っていないかは確かめる
止めると言わない限り続く掲載や広告金額より、この1年で何件の問い合わせが来たかを見る。記録がなければ、止める前に「どこで知りましたか」と聞く仕組みを作る
自社で作れる・今ある別のサービスで同じことができる代わりが動く状態を作ってから止める
毎日使っていて、社内の誰かの作業が確かに減っている残す。この行は今年は触らない

どこから手をつけるか

20行を一度に見直そうとすると、途中で止まります。私が顧問先で使っている入口の目安は2つです。

  • 月3万円(年36万円)を超えているもの。 金額が大きいものは、聞くだけで動くことがあります
  • 社内の誰かが、その契約のために週5時間以上使っているもの。 金額が小さくても、人の時間を食っているなら、そちらのほうが高くついています

どちらにも当たらないものは、今年は触らなくていいと思います。

止める前に決めること

どれも、止める前に「止めたあと、誰が何をやるのか」を決めます。ここが決まっていない見直しは、たいてい元に戻ります。

私が業務システムを止められたのも、代わりに自社で作れる状態が先にあったからでした。顧問先でホームページの保守を止めたときも、止めたあとに社長が自分で更新する形が先にできていました(中身の確かめ方はホームページ保守費用の相場と、月1万円の中身を確かめる質問リストに書きました)。

契約を途中で解除できるか、違約金や税・会計の扱いがどうなるかは、私が書ける範囲を超えます。その契約に詳しい弁護士や税理士に相談してください。「この契約は、いつまでに言えば止められますか」と契約先に一言確かめるところまでは、今日できます。

新しいサブスクを増やす前に

見直しのあとで、また行が増えていくのを防ぐ決まりも1つ置いています。新しいものを契約する前に、いま契約しているもので同じことができないかを一度考えることです。

AIのサービスも同じです。気になって1つずつ契約していくと、月額が5本、6本と並びます。私は、まず社長か、いちばん作業を抱えている人の1人分から始めて、消えた作業が1つできてから2人目に広げる順番をすすめています。人数分を先に契約すると、使わない人の分がそのまま「名前が書けない行」になるからです。

サブスクだけでなく、外注している仕事全体をどう見直すかは、外注費のAI削減で内製にしていいもの・ダメなものにまとめています。

よくある質問

Q. 会社のサブスクは、どれくらいの頻度で見直せばいいですか?

少なくとも年に1回、表を作り直すのが目安です。更新月は3月や決算月の前後に集まっていることがあるので、その少し前に見ておくと、解約を言う期限に間に合いやすくなります。

Q. 使っていないサブスクは、すぐ解約していいですか?

止める前に、止めたあと誰がその仕事をやるかを決めてください。決まっていないまま解約すると、必要になったときに契約し直して、元に戻ることが多いです。途中解約の条件は契約書で確かめます。

Q. 見直しはSaaS管理ツールを入れないとできませんか?

社長が自分で見るなら、通帳とカードの明細と、紙1枚かエクセルで足ります。行の数が多く、部署ごとにカードが分かれている会社なら、ツールを比べる価値はあると思います。

Q. 経理担当に任せてもいいですか?

表を作るところまでは任せられます。ただ「使っている人」の列と、止めるかどうかの判断は、社長が一緒に見るほうが早いです。何のために契約したかを知っているのは、多くの場合、社長だからです。

まとめ

  • サブスクの見直しは、12か月分の通帳とカードの明細から、全部を6列の表に並べるところから始める
  • 「使っている人」の名前が書けない行を探し、月3万円か週5時間に当たるものから手をつける
  • 止める前に、止めたあと誰がやるかを決める。代わりが動いてから止める

次の一歩は、会社のカードの明細を12か月分出して、毎月同じ日に同じ金額が出ている行に印をつけることです。

出典・参考

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