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ファクタリングを使う前に確かめる5つ:個人事業主・小さな会社の入金を早める方法
元役員(年商1億→20億)中小企業7社の顧問AI導入のコンサル10件
ファクタリングは、まだ入金されていない売掛金(請求書)を、期日より前に業者に買い取ってもらい、早く現金にする方法です。借金ではなく「債権の売買」ですが、手数料が高すぎる業者や、ファクタリングを装った違法な貸付けもあると、金融庁が注意を呼びかけています。この記事では、使う前に確かめる5つと、ほかの資金の手当てをまとめます。
ファクタリングは、売掛金を期日前に現金にする方法
ファクタリングは、事業者が持っている売掛金を、業者が期日前に手数料を引いて買い取るサービスです。金融庁は、法的には債権の売買(債権譲渡)の契約だと説明しています。
たとえば、10月に納品して、入金が12月末の請求書が100万円あるとします。ファクタリングを使うと、手数料を引いた金額を、12月を待たずに受け取れます。そのかわり、12月末に入るはずの100万円は、業者のものになります。
| ファクタリング | 借入れ(融資) | |
|---|---|---|
| 仕組み | 売掛金を売る | お金を借りて、あとで返す |
| かかるお金 | 手数料(売掛金から引かれる) | 利息 |
| 使えるのは | 入金待ちの売掛金があるとき | 返せる見込みを審査されたとき |
確かめること1:2社間か、3社間か
ファクタリングには、2社間と3社間があります。
| 2社間 | 3社間 | |
|---|---|---|
| 契約する人 | 自分と業者 | 自分と業者と、売掛先(取引先) |
| 取引先に知られるか | 知らせずに使える | 取引先の承諾が要る |
| 入金の流れ | 取引先から自分に入金→自分が業者に払う | 取引先が業者に直接払う |
| 手数料の傾向 | 高めに設定されやすい | 2社間より低めになりやすい |
2社間は、取引先に知らせずに使えるぶん、業者から見ると回収の見込みがはっきりしません。そのぶん手数料が高めに設定されやすい点に気をつけます。
なお、2020年4月の民法改正で、取引先との契約に「譲渡禁止」の決まり(譲渡制限特約)があっても、売掛金の譲渡は原則として有効になりました(経済産業省の案内)。ただし、取引先との関係を考えて、契約書は先に読んでおきます。
確かめること2:手数料を年率に直して比べる
ファクタリングの手数料は「売掛金の○%」と書かれることが多いです。ただ、何日早く入金されるかで、実際の負担はまったく違います。
| 例 | 売掛金 | 手数料 | 早まる日数 | 年率に直すと(目安) |
|---|---|---|---|---|
| A | 100万円 | 10万円(10%) | 60日 | 約68% |
| B | 100万円 | 3万円(3%) | 60日 | 約19% |
計算は「手数料 ÷ 受け取る金額 ÷ 早まる日数 × 365」です。金融庁は、高額な手数料のファクタリングを使うと、かえって資金繰りが悪くなり、多重債務に陥る危険があると注意しています。見積もりをもらったら、この計算で年率にしてから決めてください。
確かめること3:違法な業者のサインを知っておく
金融庁は、ファクタリングを装った違法な貸付け(ヤミ金融)に注意を呼びかけています。注意喚起にある例は次のとおりです。
- 受け取れる金額が、売掛金に比べて著しく少ない
- 売掛金の回収を自分に任せたうえで、回収できなかったら自分が買い戻す決まりになっている(実質は貸付け)
- 個人の給料を買い取るという「給与ファクタリング」(貸金業に当たり、無登録なら違法)
見かけが「ファクタリング」でも、中身が貸付けなら貸金業に当たるおそれがある、と金融庁は説明しています。
確かめること4:契約書で見るところ
- 買い取りの金額と手数料(手数料以外の費用がないか)
- 売掛先が払えなかったとき、自分が払う決まりがないか(ノンリコースかどうか)
- 債権譲渡登記をするか、その費用はだれが持つか
- 入金までの日数
わからない点が残ったら、契約しないで、下の相談先に聞いてから決めます。
確かめること5:ほかの方法と比べる
ファクタリングは「すぐ現金がほしい」ときの手段です。急がないなら、ほかの方法と比べてから決めます。
- 取引先に入金日を相談する(支払いサイトの短縮)
- 日本政策金融公庫や、信用保証協会の保証付き融資を使う
- 請求書を早く出す・回収を早める仕組みをつくる(請求書まわりの自動化)
サービスを比べる(公式サイトで確かめたこと)
公式サイトの記載だけで比べます(確認日:2026-10-14)。手数料は、どれも「最大」ではなく「〜から」の書き方が多いので、申し込む前に見積もりを書面でもらってください。
フリーランス・個人事業主向け(1万円から使える)
| サービス | 手数料 | 取引先の条件 | 入金 | 取引先が払わなかったら |
|---|---|---|---|---|
| ペイトナー | 申請金額の一律10%+振込手数料 | 法人・個人事業主どちらも可 | 審査後、最短即日 | 原則として返金は求めないと規約に記載 |
| ラボル | 買取額の一律10% | 法人だけ | 最短30分 | 買取金額の返還は求めないとFAQに記載 |
| FREENANCEの即日払い | 額面の3〜10%+振込手数料 | 法人だけ | 16時半までの承認で当日 | 取引先の不払いは請求しない形の規約 |
どれも、申告に誤りがあったり規約に違反したりした場合は、お金を返す義務が出ます。
一律10%は分かりやすい反面、早まる日数が短いほど、年率に直すと高くなります。たとえば10万円の請求書で手数料1万円、30日早く受け取るなら、「1万円 ÷ 9万円 ÷ 30日 × 365」で年率は約135%です。急ぎの穴埋めに1回使うならともかく、毎月使うと手元に残るお金が減っていきます。
小さな会社向け(数十万円から)
| サービス | 手数料(公式の表記) | 個人事業主 | 償還請求権 | 気をつける点 |
|---|---|---|---|---|
| 株式会社No.1 | 0.5〜15%(2社間)。手数料以外の費用なし | 使える | なし(ノンリコースと明記) | 同じページの例は300万円で15万〜45万円(5〜15%)。0.5%は条件が限られると考える |
| 西日本ファクター | 2.8%〜 | 使える(取引先は法人) | なし(ノンリコースと明記) | 30万〜100万円の買取は15%〜。2.8%は501万円以上の場合 |
| エスコム | 2社間5%〜、3社間1.5〜8% | 使えない(法人専門) | 公式サイトに記載なし | 上限の表記がページで違う(10%と12%)。償還請求権と登記は契約書で確かめる |
「〜%から」の数字は、条件のよい場合の下限です。自分の金額と日数で見積もりを取り、上の計算で年率に直してから決めてください。
困ったときの相談先(金融庁の案内)
- 金融庁 金融サービス利用者相談室:0570-016811
- 日本貸金業協会:0570-051051
- 警察相談専用電話:#9110
- 消費者ホットライン:188
よくある質問
Q. ファクタリングは借金ですか?
借金ではなく、売掛金の売買です(金融庁の説明)。ただし、中身が貸付けと同じ働きをしていれば、貸金業に当たるおそれがあります。
Q. 個人事業主やフリーランスでも使えますか?
使えるサービスがあります。会社向けだけのサービスもあるので、申し込む前に公式サイトで対象を確かめてください。
Q. 給料を前払いしてもらうファクタリングはありますか?
金融庁は、個人の給料を買い取る「給与ファクタリング」は貸金業に当たり、登録のない業者は違法なヤミ金融だと注意を呼びかけています。使わないでください。
まとめ
- ファクタリングは売掛金を売って、入金を早める方法。手数料を年率に直して比べる
- 2社間は取引先に知られずに使えるが、手数料が高めになりやすい。違法な業者のサインを知っておく
- 急がないなら、融資や入金日の相談とも比べてから決める
出典・参考
- ファクタリングの利用に関する注意喚起|金融庁(確認日:2026-10-08)
- 高額な手数料によるファクタリングの利用に関する注意喚起|金融庁(確認日:2026-10-08)
- 給与の買取りをうたった違法なヤミ金融にご注意ください|金融庁(確認日:2026-10-08)
- 債権法改正により資金調達が円滑になります(PDF)|経済産業省(確認日:2026-10-08)
- ペイトナー 利用規約・よくある質問(確認日:2026-10-14)
- ラボル 利用規約・よくある質問(確認日:2026-10-14)
- FREENANCE 即日払い・利用規約(確認日:2026-10-14)
- 株式会社No.1 ファクタリングサービス(確認日:2026-10-14)
- 西日本ファクター よくある質問・関西の公式サイト(確認日:2026-10-14)
- エスコム よくある質問(確認日:2026-10-14)
この記事で触れた道具
ペイトナー
フリーランス・個人事業主・法人が使える請求書の買取(2社間)。取引先が法人でも個人事業主でもよい。取引先が払わなくても、原則として返金は求めないと規約に記載(申告に誤りや規約違反があった場合を除く)
手数料は申請金額の一律10%+振込手数料。1万円から、初回は最大50万円。審査後、最短即日で入金。運営はペイトナー株式会社(2026-10-14確認)
ペイトナーの公式サイトを見る
ラボル(labol)
フリーランス・個人事業主向けの請求書の買取(2社間)。取引先は法人に限る。取引先が倒産しても、買取金額の返還は求めないと記載(申告に誤りや規約違反があった場合を除く)
手数料は買取額の一律10%。1万円から、最短30分で入金。ラボルへ払うときの振込手数料は自分持ちとFAQに記載。運営は株式会社ラボル(2026-10-14確認)
ラボルの公式サイトを見る
FREENANCE(フリーナンス)の即日払い
フリーランス・個人事業主・法人が使える請求書の即日払い(2社間)。取引先は法人に限る。原則として請求書の振込先をフリーナンス口座にする。無料登録で賠償保険もつく
手数料は請求書額面の3〜10%(口座を使うほど下がると記載)+振込手数料350円か実費。1万円から。当日16時半までの承認でその日に入金。運営はフリー株式会社(freee)(2026-10-14確認)
FREENANCEの公式サイトを見る
株式会社No.1
法人・個人事業主の売掛金の買取。2社間と3社間があり、償還請求権のない(ノンリコース)ファクタリングと明記。債権譲渡登記は相談で留保できると記載
手数料は0.5〜15%(2社間)、手数料以外の費用はなしと記載。ただし同じページの例では300万円で15万〜45万円(5〜15%)。50万円から。最短即日(2026-10-14確認)
No.1の公式サイトを見る
西日本ファクター
法人あての売掛金がある事業者向け(個人事業主も可)。九州・中国・関西が中心。償還請求権のない(ノンリコース)ファクタリングと明記。クラウド契約で非対面
手数料は2.8%〜。ただし公式の表では30万〜100万円の買取は15%〜で、2.8%は501万円以上の場合。最短即日(2026-10-14確認)
西日本ファクターの公式サイトを見る
エスコム
法人専門のファクタリング(個人事業主は使えない)。2社間と3社間があり、クラウドサインで非対面の契約ができる。担保・保証人は不要と記載
手数料は2社間5%〜(上限はページにより10%・12%と表記が違う)、3社間1.5〜8%。30万〜1億円。償還請求権と債権譲渡登記の扱いは公式サイトに記載なし。最短当日(2026-10-14確認)
エスコムの公式サイトを見る
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