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看護師が退職前に有給消化できないと言われたら。残りを使い切る進め方と伝え方

「人が足りないから有給は使えない」と言われても、退職日までの有給休暇は使えます。厚生労働省の案内をもとに、断られたときの進め方、公休を除いた最終出勤日の数え方、師長への文例、買い取りの扱いをまとめました。

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「人が足りないから、有給は使わせられない」。退職を伝えたら、そう言われた。それでも、退職日までの有給休暇は使えます。退職の前に残りをまとめて申請された場合、職場は退職日より後に日を変えることができず、認めるほかない、と厚生労働省は説明しています。ただ、看護師には落とし穴もあります。有給休暇は公休には使えないので、勤務表から逆算しないと使い切れません。このページでは、最後に出勤する日の数え方と、師長への伝え方をまとめます。

「有給は使えない」と言われても、使える

有給休暇は、働く人の権利です。国の案内は、こう説明しています。

「人が足りない」は、どう扱われる?

職場は、請求された日に休まれると「事業の正常な運営を妨げる」場合に、別の日に変えることができます。これを時季変更権といいます。

これに当たるかは、事業の規模や仕事の内容、忙しさ、代わりの人を手配できるかなどから、個別に判断されます。「人が足りない」の一言だけで決まるものではありません。

そして、退職する人の場合、日を変えられるのは退職日までです。退職日を越えては変えられません。残りを全部使う日程なら、動かす先がほとんどないわけです。

理由は書かなくていい?

有給休暇を何のために使うかは、原則として自由です。理由の欄があっても「私用」でかまいません。退職前の消化だと、師長も分かっているはずです。

使わなかった分は、買い取ってもらえる?

頼りにしないほうが安心です。有給休暇は休むためのものなので、労働局は、買い取って休ませないことは原則としてできないと説明しています。使い切れなかった分をお金で精算する職場もありますが、職場ごとの扱いです。まず使い切る日程を考えて、買い取りのことは事務に確かめてください。

看護師がつまずく3つのこと

1. 公休には有給休暇を使えない

有給休暇は、働く日に取るものです。勤務表で「公休」の日には使えません。だから、残りが15日あるからといって、退職日の15日前まで出勤すればいいわけではありません。勤務日で数えます。

2. 勤務表ができてからだと、話がこじれやすい

次の月の勤務表ができたあとに伝えると、人を動かし直すことになります。法律の話とは別に、ここで揉めやすくなります。就業規則に申請の期限があれば、それに合わせて、できれば勤務表を作る前に伝えましょう。

3. 夜勤の日の数え方は、職場で確かめる

夜勤の日に有給休暇を入れるとき、1回を何日分と数えるかは、職場の決まりを確かめてください。夜勤が残っている人は、事務の担当者に聞いておくと、日数がずれません。

最後に出勤する日の数え方

有給休暇のほかに公休も入るので、休める期間は、残りの日数より長くなります。月の公休を9日として計算すると、目安はこうです。

有給休暇の残り公休と合わせた長さの目安
5日約1週間
10日約2週間
15日約3週間
20日約4週間

たとえば、退職日が3月31日で、残りが15日なら、3週間さかのぼって3月10日ごろが最後の出勤日です。実際の勤務表で、1日ずつ数え直してください。

最後に出勤する日を決めるメモ
退職日:○月○日
有給休暇の残り:○日(確かめた日:○月○日)
退職日までに、次の有給休暇が付く日はあるか:ある(○月○日)・ない
最後の月の公休:○日
最後に出勤する日:○月○日
引き継ぎに使える勤務:○回

残りの日数は、給与明細や勤怠のシステムで分かります。分からなければ、事務の担当者に聞いてください。職場には、一人ひとりの有給休暇を記録して保管する義務があります。

ボーナスの支給日や、健康保険の切り替えもからむときは、辞めるなら、いつがいい?の表で確かめてください。

師長への伝え方

ポイントは、お願いではなく、日程の相談にすることです。残りの日数、最後に出勤する日、引き継ぎの予定をセットで伝えます。

師長に、有給休暇の使い方を伝える文
退職の件で、残りの有給休暇のご相談です。
残りは○日あります。
退職日の○月○日までに使い切りたいので、○月○日を最後の出勤にしたいと考えています。
引き継ぎは、○月○日までに、○○の形で終わらせます。
勤務表を作る都合があると思い、早めにお伝えしました。

「みんな使わずに辞めている」と言われたら、言い返さなくて大丈夫です。「事情は分かります。それでも、残りは使わせてください」と、同じ言葉をくり返しましょう。

断られたときの進め方

  1. 言われたことをメモする:「○月○日、師長に有給の相談。『人がいないから無理』と言われた」のように
  2. 日付を入れて、申請し直す:決められた用紙があれば、それで出します。あわせてメールでも送ると、伝えた日が文字で残ります
  3. 事務や人事に確かめる:師長で止まっているときは、有給休暇の手続きを事務に聞きます
  4. 外に相談する:それでも進まなければ、総合労働相談コーナー(無料・予約不要)へ
断られたあと、日付が残る形で伝える文
○月○日にご相談した、有給休暇の件です。
改めて、○月○日から○月○日までの勤務日、計○日の有給休暇を申請します。
退職日は○月○日です。
申請の書式が決まっていれば、教えてください。

有給休暇を取ったことを理由に、賞与を減らすなどの不利益な扱いをしてはいけない、とも法律に書かれています(労働基準法附則136条)。「有給を使うなら」と言われたことも、メモに残しておきましょう。

職場から「引き継ぎのために退職日を延ばしてほしい」と頼まれることもあります。応じるかどうかは、あなたが決めてかまいません。次の職場の入職日に余裕があるなら、延ばして有給休暇を使い切る方法もあります。

次の職場が決まっている人へ

入職日が先に決まっていると、有給休暇を使い切る日数が足りなくなることがあります。入職日を動かせるかは、早めに確かめましょう。

転職サイトの担当者がいるなら、入職日の調整や、退職の進め方を相談できます。比べ方は看護師の転職サイトの選び方・比べ方に、ナースJJについてはナースJJの評判のページにまとめています。

退職そのものを止められているときは、「辞めないで」と言われたときのページと、退職届を受け取ってもらえないときのページも見てください。

どこに相談するか

よくある質問

Q. パートや非常勤でも、有給休暇はある?

あります。週の勤務日数に応じた日数が付きます。6か月続けて勤め、決められた労働日の8割以上出勤していることが条件です。

Q. 入職して6か月たっていない

法律の有給休暇は、6か月続けて勤めると付くものです。それより前は、まだ付いていないことがあります。職場が早めに付けている場合もあるので、事務に確かめてください。

Q. 有給休暇を使っている間に、次の職場で働いていい?

有給休暇の間は、まだ今の職場の職員です。入職日が重なると、就業規則の副業の決まりや、社会保険の手続きで困ることがあります。重なりそうなら、先に両方の事務に確かめてください。

Q. 去年の分の有給休暇も使える?

使えます。使わなかった分は翌年度に繰り越され、付いた日から2年で時効になります。古い分から順に消えていくので、残りの日数は事務に確かめてください。

Q. ボーナスをもらってから辞めたい

賞与の条件は、就業規則で決まっています。支給日に在籍していることが条件の職場なら、有給休暇を使って支給日まで在籍する方法もあります。くわしくは辞めるなら、いつがいい?にまとめています。

まとめ

次の一歩:今日、給与明細か勤怠のシステムで、有給休暇があと何日残っているかだけ確かめてみてください。

出典・参考

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