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動画「みおの転職日記」第8・17話を見た人へ

給料と労力が見合わない。看護師の給与のしくみと、求人の比べ方

やりがいはある。でも、待遇も大事にしていい。看護師の給与の内訳、国の統計での平均、求人票で年収を比べるときに見る点、今の職場で条件を伝える方法をまとめました。

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「やりがいはある。でも、もう少し待遇がよくてもいい」。そう思うのは、わがままではありません。命を預かる仕事に、見合うお給料を求めていいのです。そのうえで大事なのは、「なんとなく安い」を数字に分けること。お給料は、基本給・手当・賞与に分かれています。どこが足りないのかが分かると、今の職場で話すときも、次の職場を探すときも、迷いにくくなります。

なぜ「見合わない」と感じるのか

お給料は、3つに分かれている

分け方中身の例見るポイント
基本給毎月決まって払われる、もとになる額賞与などの計算のもとになる職場がある
手当夜勤手当、資格や役職の手当、住宅手当、通勤手当、残業代など夜勤や残業が減ると、その分は減る
賞与(ボーナス)夏・冬などに払われる「基本給の何か月分」で決める職場がある。年によって変わることもある

総額のわりに、基本給は低めになりやすい

日本看護協会の2025年の病院の調査では、新卒と勤続10年の看護師の月給の平均は、こうでした。

立場基本給(平均)税込の給与総額(平均)
大卒の新卒221,883円292,527円
勤続10年(31〜32歳・管理職でない)254,286円340,278円

給与総額には、夜勤手当や住宅手当などの手当が入っています(夜勤をする場合は、2交代で月4回などとして計算。残業代は入っていません)。月給の数字だけを見ると高く見えても、そのうち基本給は約4分の3です。夜勤や手当がなくなると、お給料は大きく変わります。

また、同じ調査で比べると、勤続10年の基本給の平均は、大卒の新卒の平均より約3万2千円高い額でした。10年分の差として、小さいと感じる人もいるかもしれません。

払われていない時間がある

始業前の情報収集、記録の残り、着替え。こうした時間が残業として申請できていないと、時間あたりのお給料は下がります。

厚生労働省のガイドラインでは、職場の指示(はっきり言われた指示だけでなく、言葉にしない指示も含む)で業務をしている時間は、労働時間に当たるとされています。決められた服への着替えなど、業務に必要な準備をする時間も、職場の指示で行うなら労働時間です。

日本看護協会の2025年の調査で、病院が答えた正規雇用の看護職員の月平均の超過勤務時間は4.8時間でした。あなたの実感と比べて、どうでしょうか。

国の統計で見る、看護師のお給料

厚生労働省の「令和7年賃金構造基本統計調査」では、看護師(従業員10人以上の企業で働く一般労働者)の平均はこうでした。

項目看護師の平均
年齢42.1歳
勤続年数9.8年
月の給与(税込。残業代や深夜の手当を含む)365,900円
そのうち、残業代や深夜勤務の手当などを除いた額333,200円
1年間の賞与など856,400円
年収にした目安(月の給与×12+賞与)約524.7万円

月の給与は2025年6月分、賞与は2024年の1年間の額です。厚生労働省の職業情報サイト「job tag」の看護師のページにも、年収524.7万円と表示されています。

職場の規模で、賞与の平均がちがう

同じ調査を、企業全体で働く人の数(規模)で分けると、こうなっていました。

職場の規模月の給与(平均)1年間の賞与など(平均)平均年齢
1,000人以上386,800円1,057,100円37.6歳
100〜999人357,700円770,400円44.3歳
10〜99人339,500円624,200円46.3歳

月の給与よりも、賞与の差のほうが大きく出ています。平均年齢もちがうので単純には比べられませんが、求人を比べるときは、月給だけでなく賞与まで見ることが大事だと分かります。

求人票で年収を比べるときの見方

求人の「月給」や「年収例」は、計算の前提がそろっていません。総額ではなく、内訳で比べましょう。

  1. 月給の内訳:基本給と、各手当がそれぞれいくらか
  2. 夜勤手当込みかどうか:込みなら、月何回分で計算した額か
  3. 賞与の計算のもと:「基本給の何か月分」か。昨年の実績はどのくらいか
  4. 年収例の前提:何年目で、夜勤を何回したときの額か
  5. 固定残業代:あるなら、何時間分でいくらか。こえた分は別に払われるか
  6. 昇給:年に何回か。昨年はどのくらい上がったか

固定残業代(一定時間分の残業代を、定額で払うもの)がある場合、求人票などに「固定残業代を除いた基本給の額」「何時間分でいくらか」「こえた分は追加で払うこと」を書くよう、厚生労働省は求めています。

たとえば(数字は例です)、同じ「賞与は基本給の4か月分」でも、基本給が22万円なら年88万円、25万円なら年100万円です。月給の総額が同じくらいでも、基本給がちがうと、年収は変わります。

求人を2つ並べるメモ
           求人A / 求人B
基本給:        円 /   円
夜勤手当(月 回分): 円 /   円
そのほかの手当:    円 /   円
賞与:基本給の か月分(昨年の実績) /
昇給:年 回(昨年の実績  円) /
固定残業代:なし・あり( 時間分  円) /
年間休日:  日 /  日
→ 夜勤手当を除いた年収の目安:  円 /  円

今の職場で、条件を伝える

いきなり「お給料を上げてください」と言うのは、勇気がいります。まずは、決まりを知って、数字を集めるところから始めましょう。

  1. 決まりを見る:就業規則や給与規程で、昇給と賞与の決め方を確かめる。就業規則は、働く人がいつでも見られるようにしておくことが、法律で職場に求められています
  2. 時間を記録する:2〜4週間、実際に来た時間と帰った時間、残業として申請できなかった時間をメモする
  3. 面談で伝える:師長との面談などで、数字とあわせて「どうすれば改善できるか」を聞く
師長に伝える文
いつもありがとうございます。
お給料と勤務時間のことで、一度お話しさせてください。
この1か月、記録や準備のために、定時より平均で○分ほど遅く帰っています。その時間は、残業として申請できていません。
時間外の扱いと、昇給や賞与の決め方について、教えていただけますか。

次の職場で確かめること

確かめること聞き方の例なぜ
月給の内訳「月給の内訳(基本給と各手当)を教えてください」総額が同じでも、基本給がちがうことがある
年収例の前提「求人の年収例は、何年目で夜勤が何回のときの額ですか」夜勤の回数で、年収は大きく変わる
賞与の実績「昨年の賞与は、基本給の何か月分でしたか」規模によって、賞与の平均に差がある
昇給「昇給は年に何回で、昨年はどのくらいでしたか」長く働くほど差が出る
経験の反映「これまでの経験年数は、基本給にどう反映されますか」前の職場の経験を、計算に入れるかどうか
時間外の扱い「始業前の情報収集は、勤務時間に入りますか」払われない時間があると、実際の給与は下がる

面接で直接は聞きにくいことも多いはずです。担当者がつく転職サイトなら、こうしたことを代わりに確かめてもらう使い方もできます。

どこに相談するか

このページの悩みなら、選ぶときは「給与の内訳や賞与の実績など、聞きにくいことを代わりに確かめてもらえるか」と「常勤の求人を、給与や休日の条件で絞って探せるか」を見てください。

転職サイトの比べ方は、看護師の転職サイトの選び方・比べ方にまとめています。

よくある質問

Q. 転職すれば、お給料は上がる?

上がるとは限りません。下がることもあります。基本給・手当・賞与・夜勤の回数で、年収は変わります。内訳で比べて、今より良くなる見込みがあるかを確かめてから決めてください。

Q. 夜勤を増やせば、稼げる?

夜勤手当は増えます。ただ、体への負担も増えます。夜勤のあとの休み方の目安は、夜勤明けは休みじゃないときのページにまとめています。夜勤をやめたい人は、夜勤なしで生活できるかのページも参考にしてください。

Q. 「給与高め」と書かれた求人は、どこを見ればいい?

総額の高さが、何によるものかを見てください。夜勤の回数が多い前提なのか、固定残業代が入っているのか、基本給が高いのか。内訳を聞けば分かります。

まとめ

次の一歩:今日、給与明細の「基本給」の額をメモして、去年の賞与の額と並べてみてください。賞与が基本給の何か月分だったかが分かると、求人を比べる物差しが1本できます。

出典・参考

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動画・画像の「みお」の話はフィクションです。実在の人物・病院・サービスの体験ではありません。

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